150kmを超えるストレートを投げる投手が簡単に打たれてしまうのに対して、140kmぐらいしか出ていない投手のストレートを振り遅れたり、空振りしてしまうのにはボールの回転数や回転軸が関係していると言われています。
ここ数年、MLBやプロ野球でも「トラックマン」と呼ばれるデータ解析機器を導入し、投手の投げた球を数値化することで、ピッチングに生かす動きが出てきています。
テクニカルピッチは球速以外にも投球の回転数や回転軸といったデータを確認できるため、より効果的に練習を行えるように開発された商品です。
そこで今回はテクニカルピッチを使うことでどんなメリットがあるのかまとめてみました
目次
テクニカルピッチとは?
テクニカルピッチはボールの中心部に9軸センサーが内蔵されており、そこから様々な投球データを分析することができます。
https://twitter.com/a_takuya0902/status/1043104882608074752
今日は後輩:東監督のチーム、茅ヶ崎サザンカイツの試合観戦&選手発掘に(^^;
このテクニカルピッチというボール、初めて使いましたが、スピードや回転数など正確に数値で出て面白いですね!
ちょっと欲しくなりました(^^;#テクニカルピッチ #初測定 #球速は秘密 #茅ヶ崎サザンカイツ pic.twitter.com/AK3Bd4Wvlm— 加藤 幹典 (@mikinorikato) June 9, 2018
公式ボールと同じ素材・重さ・硬さ
テクニカルピッチはより精度の高い計測ができるように、実際に公式戦で使用される硬式級と同じ素材、重さ、硬さで作られています。
滑りやすかったり、重さが違うといつもと同じ感覚で投げることができないので、より正確なデータが取れるようにそのあたりはかなりこだわっているようです。
自分の投球の詳細なデータがわかる
スピードガンでは球が速いか遅いぐらいしか知ることができませんでしたが、テクニカルピッチは投球のより詳細なデータを分析することができます。
テクニカルピッチでは、
- 球速
- 回転軸
- 回転数
- 球種
- 変化量
- 腕の振りの強さ
といったデータを確認することが可能です。
投球データはスマホで簡単に確認できるので、1球ごとにピッチングの修正が行えます。
特に回転数や回転軸はストレートの質にかなり関係していると言われるデータで、MLBやプロ野球でも投手獲得の際にこれらのデータを参考にするほどです。
今までは感覚を頼りにするしかなかったピッチングの修正をテクニカルピッチを使用すれば、1球ごとにデータを見ながら確認できるので、より効率良く練習を行えるようになります。
テクニカルピッチを使うメリット
変化球の習得
テクニカルピッチでは上下左右の変化量も分析できるため、変化球の曲がり具合や落ち具合などを数字で分析することができます。
数字を参考に変化球を練習できるので、新しい変化球を習得したいときに役立ちます。
改善点が見つけやすい
投球を数値化することで、自分の投球のどこが悪いのかを理解できるので、改善点が見つけやすくなります。
感覚に頼るしかなかった練習も数字で自分の投球を把握することで、修正がしやすくなります。
的確なアドバイスができる
テクニカルピッチは選手を指導する監督やコーチからしても、数字を見ながら指導ができるため、より的確なアドバイスができるメリットがあります。
ここが良い悪いと口で言うよりも数値化した投球データを元にアドバイスをした方がより効率よく練習することができます。
軟式用はある?
普段から草野球をしている方は軟式球でデータを分析したいと考える方もいると思いますが、残念ながら現在テクニカルピッチは硬式用のみ販売されていて、軟式用のテクニカルピッチは存在しません。
日本では草野球人口もかなり多いので、軟式用の需要もそれなりにありそうなので、今後発売される可能性もあるかもしれません。
充電はできる?
メーカによるとテクニカルピッチは実使用投球回数が1万球ということで、バッテリーが切れてしまうと再び充電はできないようです。
つまり故障したり、充電が切れてしまうとまた新しい物を買い直す必要があるということです。
ただあくまで目安としてですが、1万球は計測することができるのですぐに充電が切れる心配はないでしょう。
もし充電できる物が欲しいという方はミズノが販売しているMAQ(マキュー)というボールを購入するのがおすすめです。
MAQ(マキュー)もテクニカルピッチと同じように投球の回転数や回転軸、球速といったデータを分析できるアイテムです。
MAQ(マキュー)は専用の充電器を使用すれば、充電して繰り返し使用することができます。
壁当てや打撃は禁止
テクニカルピッチは投球データを分析するためのボールのため、実際に試合で使用したり、打撃を行うことはできません。
また壁当ても内臓センサーが壊れてしまう可能性があるため、計測は必ず投げる人と捕る人の2人で行うようにしてください。
価格はいくら?
テクニカルピッチの気になる価格ですが、税別27500円となっています。
ボール1球で27500円は少し高いような気もしますが、スピードガンもそれなりに精度の高い物を買うとなると3万円ぐらいするので、それを考えたら詳細なデータを分析できるテクニカルピッチはそれほど高い商品ではないと思います。
どこで買える?
テクニカルピッチの販売店について調べたところ、スポーツ用品店や野球用品店には売られていないようです。
テクニカルピッチを購入するにはネット通販サイトから購入する必要があります。
現在、確認できたのはAmazon、楽天、Yahooショッピングです。
まとめ
テクニカルピッチがあれば、簡単に投球データを分析できるのでチームに1個持っておくと投手の育成に役立つと思います。
数字として自分の投球を分析することで、フォームの修正や変化球の握りなど色々と試すことができるので便利です。